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★スマぶろ

2009 【丹後の長い長い一日体験記】 by あっくん [ランニング]

投稿日時:2009/10/05(月) 12:28


【第1回四万十川100kmマラソン 1994年10月16日】

初100キロウルトラマラソンに出場してから15年。丹後も6回目になりましたが、
昨年のブランクのため今年はフレッシュな気持ちでの挑戦となりました。
初出場の時も体験記を書きましたが、今回も区切りで拙筆ながら書いてみました。

今年は100キロ参加者が多く、いつも700人前後が初めて1008人と大台越えとなりました。
いつものように、2:00起き、2:30朝食、3:30出るものも出たし快調、「よしいくぞ」とBEERさん号で会場に向かう。
例年より気温が低い。外にいると少し寒いので、建物の中で待機。
4:15からセレモニーが始まり、増田明美さんと女性司会者がなにやらわけのわからないやり取りをしている。
「皆さん100キロの場合はアップをしないんですねエ。」「スタート前なのに皆さんニコニコ、緊張はしないんでしょうか」
そうこうしているうちに、カウントダウンが始まる。10、9、8・・・2、1。
増田さんとハイタッチしてスタート。いよいよ長~い一日が幕をあけました。

真っ暗な七竜峠を少しの灯りを頼りに、足元に注意しながらゆっくりゆっくり走る。涼しい。
いつもよりランナーの多さが気になる。あまり汗をかかずに10キロまで64:30。

比較的平坦な道路なのでなんとなくペースアップ。でも無理せず慎重に・・・。
16.6キロくみはまSANKAIKANでの梨がおいしい。増田さんもここにいた。
10~20キロまでを54:43。

ペースも抑え気味。多少抜かれているようだが気にしない。
前方にIさんが見える。快調のようだ。だんだんと離れていく。
少し気温が上がるがまだ涼しい。
20~30キロまでを66:22。

大腿部あたりが痛くなってきた。ここもチタンテープを貼ってもらえばよかった。
44.6キロ浅茂川漁港でのマッサージが待ち遠しい。そこまで持ちこたえられるだろうか。

35キロから七竜峠の上り。ほとんどの人が歩いている。でもここは走ろう。
峠の頂上エイドまでなんとか歩かずに到着。でも下りで足が痛みはじめ、恐る恐るアップダウンに対応。
エイドではこまめに塩、梅干を取ることにしよう。
30~40キロまでを71:58。少し時間がかかり過ぎか。

今日は涼しいので、何度かトイレにいった。
トイレの後、気が付けばMRBさんが直前を走っている。すごい前傾姿勢。しばらくついて行くことにしよう。
いつもの場所で、ボランティアのクエン酸しそジュースがおいしい。ありがとう。

待ちに待った44.6キロ漁港だ。
ここで給水しながらマッサージ(5分)。コーラがうまい。ああ生き返った。
うどんも食べて、さあ元気100倍再スタート。
40~50キロまでを76:31。

例年この辺は暑くてたまらないが、涼しい。(この言葉何回目?)
あじわいの郷入り口の上りでIさんとすれ違う。「Iさん。早いなあ。調子よさそう」
ここでは手作りのパンがおいしい。3切れも食べてしまった。
やはりここにもチェックポイントがあるんだ。
出口付近でdetakiriさんが入ってくるのを見かける。声をかけるも届かない。

56キロの弥栄庁舎では、着替え&休憩(20分)でリフレッシュする。
給水の飲みすぎで胃が痛いので用意していた胃薬を飲む。
いつもここでBEERさんに出会うが今回はいない。きっともっと早く通過したに違いない。

靴、靴下を履き替えたので足元が気持ちいい。
56キロ付近、後ろがなりやら騒がしい。とそこへ「60キロトップが通過します」の声。
時計付の先導車の後ろを一人、すごいスピードで通過していく。
「かっこいい!道路の真ん中を走れるんだ。我々は歩道を走っているのに」すばらしい。

60キロ手前、例年この地点の温度計30℃付近をさしているが今年はは22℃。体の消耗度合いが違うのは大きい。
50~60キロまでを87:16。

60キロのエイドを過ぎて400mの碇高原の上りが始まる。さあここからだ。気持ちを切り替える。
detakiriさんが先に歩いているのが見える。どうやら弥栄庁舎の休憩中に抜かれたようだ。
お先に失礼して先を急ぐ。
ここから歩く人の姿が急に増えてきた。この坂は無理をしないようにということか。でも走ろう。

しかし、65キロを過ぎてさすがに上りもしんどくなってきた。周りにつられて歩く。
これではいけないと思い、走り始めるがその一歩が出ない。
やはりしんどくても走り続けないといけないのか。大腿部が痛い。痛い所が次々と移動していく。
股関節も痛い。首すじから肩にかけても痛い。胃も痛い。もはや満身創痍の状態だ。
さすがに70キロ手前の坂からは走れない、歩こう。もう全身くたくただ。
まだ時間もあるしさほど蒸し暑くもないので棄権する言い訳がつかない。もういやだ。
でもここは我慢がまんと自分に言い聞かせる。
60~70キロまでを94:16。

やっと上りきったので少し走ってみる。碇高原のエイドはもうすぐそこだ。
73.5キロエイドでマッサージ5分。胃薬をもう一度飲む。エイド毎の給水で胃もだいぶ弱っているようだ。
これからの6キロで400mを一気に下る。ここは無理をすると足にくるのがわかっているので、慎重に慎重に。
偶然の私設エイドでコーラがおいしい。
股関節が痛い。まだまだ続く下り。後ろ向きに走りたい。もう下りはたくさんだ。勘弁してくれ~~。
もうすぐ下りが終わるというところで、後ろから来た若い女性に声をかけてみる。
「ここの下りは長いですねエ。ここで無理をすると絶対足にきますよね~。
でもそこの三叉路で下りも終わりですよ。がんばりましょう。」何を言っているのやら・・・
ここから、ためていた力を一気に出す。
70~80キロまでを79:27。

80キロから海岸線沿いにまたまた徐々に上り基調。
足が痛いが、あと20キロなので構わずペースを上げる。まだ走れる。
だがトンネルを抜けると大腿部がパンパンに張ってきた。もうだめ足がつりそうだ。我慢がまん。
ここでも下りはつらい。
このあたりまで来ると、あれほど多かったランナーも前後にいない。

87.2キロの丹後庁舎。最後のマッサージ。あ~生き返った。あと13キロがんばるぞ!

ここからは60キロ組も合流。商店街を抜ける。
60キロ走者なのに歩いている人が多い。100キロ組はこれだけがんばっているのに・・・。
80~90キロまでを81:19。

海岸線も平坦なところはなくひたすらアップダウンが続く。景色を楽しむ余裕も次第になくなってきた。
でもここまでくればあと少し。イーブンペースでなるべくロスを少なく走ろう。

94キロ三津小学校の手前の急坂。一気に上りながら、どこからかZARDの「負けないで」が聞こえてくる。
「♪負けないでもう少し、最後まで走りぬけて、どんなに離れてても心はそばにいるわ、
追いかけてはるかな夢を・・・♪」
まだゴールまで6キロあるというのにもう涙うるうる状態で前が見えない。よくがんばったなあ・・・。
サングラスをしていてよかった。

94キロ三津小学校エイドでは、おしるこ、コーヒーが旨かった。ここで元気をもらって、さあラスト!
95キロエイドもパスしてスパートをかける。

残り4キロ地点で、前をゆっくり走っている人に声をかける。「200番台ということは遠くから来られたんですね。」
「愛知からです。」「ゴールまで一人で行くのもしんどいので、一緒に頑張りましょうか?
私がペースメーカーになって引っ張りますから」「はい。」
ここに来て、自分でもびっくりの発言。でも後へは引けない。頑張ろう。

残り2キロで後ろからきたランナーに声をかけられ、抜かれる。「ラスト!」
よしダッシュだ。こんな元気がまだ残っていたんだ。すごい。どんどんランナーを抜いていく。快感!!
あと1キロ。もうゴールはそこだ。さらにダッシュが続く。最後のコーナーを曲がると一人のランナーが・・・。
そのランナーが私に声をかける。「一緒にゴールしましょう!!」
感動、感激、感謝・・・のゴー~~ル。最高!!! ゴール後そのランナーと硬い握手。
90~100キロまでを68:33。
ゴールタイムは12:28:54でした。


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